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防水加工を施した生地の防水・防油効果が不安定になるのはなぜでしょうか?pH値について嘘をついている可能性があります

布地の防水・防油加工は、主に布地繊維の表面を防水・防油剤で覆う加工です。水を溶媒とする防水・防油加工では、繊維表面の表面電位とエマルジョンイオンが防水・防油効果に無視できない影響を与えます。

1. 防水剤のイオン性と生地の繊維との関係(綿を例に)

綿を例に挙げると、エマルジョン粒子(防水加工液)のZ電位は、防水処理効果と各段階における繊維表面の被覆率に関係しています。ポリエステル繊維は上図のように、ポリエステル繊維の処理に用いる防水撥油剤を綿と同じ方法で処理すると、高い防水性能が得られない場合があります。これは、防水撥油剤のZ電位がポリエステル繊維に適していないためです。

では、生地の日常的な防水加工において、適切な防水撥油剤をどのように選び、どのように調整すれば高い防水性能が得られるのでしょうか?まずは、加工液のpH値から考えてみましょう。

2. 布地のZ電位と溶液のpH値の関係

綿、ポリエステル、ナイロンなどの従来の生地は、pHが変化しても-25〜-20mVの負の電位を維持し、変動はそれほど大きくありません。pHが増加すると、ポリエステルの負の電位はますます大きくなります。ナイロンは両性繊維であるため、pH<4.5のときに正の電位を示し、pH>4.5のときに負の電位を示します。

また、ナイロンなどの両性繊維では、異なる染料で染色した後の繊維のZ電位とpHの関係も異なります。防水撥油剤のpH値が3付近のとき、緑色蛍光染料と通常の赤色染料で染色した2つのナイロン織物の電位はそれぞれ正と負の値を示しますが、防水撥油剤のpH値が6付近のときは、電位は両方とも負の値を示します。これは、同じカチオン系防水撥油剤を使用しても、pHが3のときは同じ防水性能が得られませんが、pHが6のときは防水性能の安定性が保証されることを意味します。

3. まとめ

したがって、防水撥油剤を加工する際には、pHによってZ電位の値が変化し、最終的な防水撥油性能に影響を与えることに注意する必要があります。生地の繊維によってZ電位の値や繊維特性が異なります。そのため、pHを3~7の範囲で直接調整することで、安定した防水性能を確保できる加工方法を見つけることが可能です。

蘇州レマンポリマーテクノロジー株式会社は、繊維機能性加工剤の研究開発と製造に注力しています。経験豊富な研究開発チームと豊富な応用経験を擁し、生地の特性や開発ニーズに合わせて、お客様一人ひとりに合わせた機能性加工ソリューションをご提供いたします。各種繊維製品の機能性開発に関するご相談や技術交流は、メールにてお気軽にお問い合わせください。info@lemanpolymer.cn


投稿日時: 2024年1月3日